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京都びん商 吉川商店見学

日 時  2006年6月15日(木)AM10:00~12:00
参加者  茨木グリーンクラブ 山下 追手門大大学院生 鹿
対応者  吉川商店 吉川康彦氏

吉川商店
敷地約2000坪にて操業 他に、約2000坪の敷地を有する
従業員 30名(正職、アルバイト含む)

びんの現状:
新びん生産本数約80億本 びん全体としては約750億本使用されている。
その内、缶:約350億本、PET:約150~170億本、紙パック:約160億本
再使用としては、ビールびん:約20億本、牛乳びん:約16億本、1升びんは約3億本、その他(ペット)を加えて合計約40億本にとどまっている。
全体の約6%。
1升びんの現状は、利用するのは、飲食店、居酒屋(業務用)が多い。
出荷量の8~9割ぐらいは業務用で、1升びんを利用する家庭は1割ぐらいである。
1升びんの利用は、1977年(昭和52年)のピーク時15億本から減少しつづけ、現在は3億本ぐらいとなっている。

びん商の現状:
全国びん商連合会の統計から見ると、ピークの時には1100社あったが、今は約630社になっている。
そのうち、京都府では17社が操業している。
吉川商店では、ピーク時は1日10万本ぐらい洗っていたが、現在は1日4万本ぐらいになっている。
京都だけでなく、北陸、九州方面からも集めている。

空きびんの回収状ルート:
空きびんは大人口の所から多く出る。
基本的には、酒屋さん、ディスカウント酒屋、飲み屋、飲食店から出される。
びん商自ら回収する場合と酒の問屋さんが回収するルートがある。
びん商自ら回収するときは、自社の2t車を使用する。
回収業者が回収してびん商に届ける場合は、月1回~週1回くらいである。
京都市、大阪市の場合、リターナブルびんの回収はない。
全てカレットにしている。
吉川商店は生協と連結して、生協から回収したびんも集めている。
東京ではびん商が下請けとなって、回収している。

回収したびんの処理状況:
大阪市の場合:回収したびん(カレット)は大阪鶴見緑地公園内で処理している。
びん商の場合:洗ってから、再びびんとして使用する。
洗浄するびんの量が増えると洗びんのコストが下がる。
吉川商店では1升びんだけ洗うではなく、180ml~900mlのびんも洗える。
Rマークが付いていないびんも、○正びんも洗える。
1時間当たりでは4千本~5千本ぐらい洗える。
びんを洗浄する時には約7~8%の破びんが出てくる。
これは、カレットとして製びんメーカーに売る。
カレットの色と質によって、値段が変わる。
逆有償の時もある。
いろいろなカレットを混ぜるとカレットの質が悪くなる、その時は、逆有償となる。
原油が高くなった時は、カレットの値段は上がる可能性が高い。
洗びん工程をする時、びんの上のラベルを取る。
そのラベルはダンボールの製造原料として利用できる。
取ったラベルは紙屋に売る。
最後に、「へどろ」が残るが、業者に委託して処理している。
洗びんに使用する水は、井戸水を一定処理して利用している。
また、洗びんに使用した水は、洗浄装置にて処理後、排水している。
出荷する時には、近い距離では4t車を、遠い距離(北陸、九州)では11t車を使用する。
木箱の代わりに、プラ箱をレンタルで使っている。

リターナブルびんの利用によって、CO2削減できる
以下のデータは吉川商店平成16年3月の実績である:
京都市内で、輸送距離20Kmと設定し、1升びんは65~70万本ぐらい出荷したとすると、LCAで計算した場合、CO2削減は9割ぐらいになる。

デポジット制度本当に意味あるの?
デポジット制度は、最終目的ではなく、手段だと考えている。
1升びんでいうと、一定のお金を支払って回収業者からびんを回収しているのが普通だ。
1升びんの15億本時代では、10本木箱でそれなりの値段が付いていた。
ビールびんの場合、300円が保証金として、付いて回る。
これらは、相場であって、デポジットではない。

現状はリターナブルびんに対して、不利である
今やペットは毎年7~8%の伸びをみせている。
また、使用済みペットは海外輸出されている。
スチール缶、アルミ缶、牛乳パックの場合は有償で売れる。
いくら生産してもメーカー(ボトラー)はお金を払わない。

びんの規格を統一する必要がある
ドイツでは、72%の再使用基準が設けている。
デンマークでは、びんの種類に規制されている。
ワンウェイびんはゼロではないが少ない。
最近は少し緩和されて、アルミ缶も出ているが、メーカー責任で回収等が行われており、行政の関与はない。
欧州の一部ではあるが、拡大生産者責任が定着しつつある。
日本はびんの種類H多すぎる。
テンマークのように種類を限定する必要がある。
そうすることで、びんの回収がしやすいと考える。

京都市の取組み
リタ―ナブルびんの利用促進を進めるために、2004年(平成16年)6月から、スーパーマーケットの店頭などに回収ボックスを設置し、 生びんを集める拠点回収事業を始めた。
今年は、100店舗の参加を目指している。
また、分かりやすいパンフレットを作り、宣伝活動を強めている。
http://www.city.kyoto.jp/kankyo/recycle/ikibin/01/index04.html

質 問
①「びんの現状」での各数値ですが、出所を教えてください。
②民間回収業者が増えたら、びんの回収率は上がるのですか?
③「回収した処理状況」で、洗びんの価格はわかるのですが、びん商さんの収入は、洗びんの価格だけですか?
④レンタルの「プラ箱」を提供している会社名が、きちんと記録していませんでした。
再度、教えてください。
○回収ボックスはスーパーだけで設置するじゃなくて、マンションや団地にも置いていったら効果的だと思います。
そのためには、自治会や管理組合に働きかけたら良いと思います。
○宣伝教育活動は行うべきだと考えます。
国は、もっと市民に、ごみ問題に関心をもってもらい、環境保全の意義、課題、具体的方法を知らしめる必要があると考え、 2003年に環境教育に関する法律を作りました。
京都市に働きかけて、学校教育のなかに、環境教育の時間を設けてもらい、「リターナブルびん」の大切さ、 取組みなどを次代を担う子供達に訴え、分かってもらうようにしてはどうでしょうか。